パーパスについて | 森下仁丹株式会社

時代をもっと、
オモロくしたい。
130年目の
決意です。

2023年2月11日、
130周年を迎えた森下仁丹は、
自らの存在意義を
見つめ直し、
パーパスを
策定いたしました。

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〈 森下仁丹のパーパス 〉

「仁丹」は製品名であり、
社名の一部でもあります。
けれど、もっとも重要なことは、
その核心にある志であり思想です。
「仁」すなわち<思いやり>や<やさしさ>を
丹念に紡ぎ、世界中に届けること。
その姿勢こそ、これからも変わらぬ、
私たち森下仁丹の存在理由です。

クオリティ・オブ・ライフ(QOL)という言葉は、
肉体的、精神的、社会的な、
あらゆる意味での「生活の質」のことを指しています。
“人々の暮らしや人生を支え、世の中に奉仕する”
創業以来、私たちが大切にしてきた
済世利民さいせいりみん 」の哲学そのものです。

製品もサービスも、一人を想像し、
一人に寄り添うことから生まれます。
それは、小さな視点を持ち、丁寧に、
けれどスピード感を持って発想し、
独自技術を駆使した、オモロい製品を創り上げること。
そして、グローバルに「仁」の輪を拡げること。
いまやその輪は、人間だけでなく地球環境にも連鎖しています。

さあ、挑戦しましょう。次の健やかさと豊かさへ。
森下仁丹はここから、さらに新たな歴史の扉を開きます。

”仁丹”につながる考え

私たちは、「済世利民さいせいりみん 」「報本反始ほうほんはんし 」「予防医学よぼういがく 」という
3つの要素を常に心がけ、時代が移り変わろうとも
揺らぐことなく
「仁丹」の想いを
今に受け継いできました。

さいせいりみん 済世利民 世の中の人々の命や生活を救い、
  役に立つこと

済世利民とは、世の中の人々の命や生活を救い、役に立つこと。
現代でいう「SDGs」や「ESG」に通じる考え方ですが、
当社は創業時から済世利民の精神と発想で事業を展開しており、
すべての事業における根幹となる不滅のスローガンです。

Photo:森下南陽堂の森下博と幹部店員(明治時代)

ほうほんはんし 報本反始 天地や祖先の恩に報いること

報本反始とは、もともと中国の書物・礼記の言葉で、
謙虚な心を忘れてはいけないといった考え方を示した言葉です。
天地・祖先の恩と功績に感謝し、自分自身が存在するに至った
根源のすべてに報いようとする信条を表しています。

Photo:仁丹創売時の看板・帳簿と仁丹ケース

よぼういがく 予防医学 病気は予防するものである
 という考え

明治時代に性感染症 梅毒の予防器具として「やまときぬ 」を発売。
また、大正時代には、体温計の普及によって、国民大衆の保健医療に
寄与できると考え「仁丹体温計」を、さらに「健康は口から」という
考えから「仁丹ハミガキ」の販売に尽力しました。
「病気は予防するもの」という予防医学の考えを日本で発信し、
さらにはセルフメディケーションの浸透に努めるなど、
世の中に役立つものをいち早く取り入れ、
様々な社会課題の解決に貢献する姿勢は今も変わらず継承されています。

Photo:左から仁丹ハミガキ、仁丹平型体温計、やまと衣(きぬ)

メッセージ

私たちにとっての「森下仁丹」。その存在意義を明らかにし未来へ歩みを進めます。

2023年2月、当社は創業130周年を迎えました。1893年に業祖 森下博が大阪の地で薬種商 「森下南陽堂」を興して以来、130年という永きに亘り、当社を支えてくださったすべての皆さまへ、心より厚く御礼申し上げます。

130年間、先達が脈々と受け継いできたバトンの存在が、今の森下仁丹をかたち創っています。この節目の年、すべての従業員が社史を振り返るとともに、自分たちにとっての「森下仁丹」を言語化し、存在意義を明確にした上で未来への歩みを進めることの必要性を感じ、私たちはパーパスを策定しました。

パーパス策定のための議論では、当社の原点である「仁丹」という二文字と向き合うことで、さまざまな発見がありました。「仁」には「思いやり」、「丹」には「真心」の意があります。この"思いやりの心"で一人ひとりに寄り添い、人々の暮らしを健やかにし、豊かにする技術と製品・サービスを生み出してまいりました。従業員一人ひとりが考える「仁丹」の概念、イメージ、そして期待。多様な意見から対話を重ね、それを皆で共有していくことで、新たな気づきはもちろん、創業当初より森下仁丹が大切にしてきた「変わらないもの」も再認識することができました。

また、当社ならではの「オモロい」ことに挑戦しつづけていることも強みであると考えます。変わりゆく生活者のニーズを追求し、「仁丹」の展開の幅を拡げ続けたことでもたらされた「シームレスカプセル技術」。生薬研究や原料精選のノウハウは、ローズヒップエキスをはじめとした、「機能性素材の研究開発」へと活かされています。当社事業の大きな柱へと成長を遂げた仁丹を礎とする「オモロい」技術と製品を、さらに発展させ、社会課題の解決に繋げてまいります。

VUCAとも呼ばれる不確実性の高い現代において、変化を免れることはできません。「パーパス」を定めることで、先を見据え前進する上での目的を定義し、社内の求心力を高め、さらなる成長を遂げるための不動点として活用していきます。手にしているこのバトンの温度を保ったまま、むしろもっともっと熱くして、私たちは「森下仁丹」を次世代へと繋ぎ、皆様の健やかさと豊かさを創るために挑戦を続けてまいります。

代表取締役社長 森下雄司