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腸内フローラ最前線
ビフィズス菌にもタイプはいろいろ
“善玉菌と悪玉菌”といった言葉をよく耳にすると思いますが、最近の研究ではこの分類が必ずしも適切でないことがわかってきました。食べ物の消化吸収を助け、乳酸や酢酸などの代謝物質を作り、また腸内フローラのバランスを良好に保つ働きをしてくれるのがビフィズス菌や乳酸菌です。
そのビフィズス菌、現在、ヒトの腸内細菌として発見されているものは5~10種類程度ありますが、そのすべてが必ずしも十分に活躍してくれているわけではないことも、最新の研究によってわかってきました。これからどんどん研究が進む中で、腸内細菌が善玉菌や悪玉菌に分けられるだけでなく、どんな働きをしてくれるのか、機能別に細かく分類されていくと思います。
腸内環境を整えるビフィズス菌のパワー
腸内細菌の数は、便を調べることでそのおおよそがわかります。乳酸菌の数は、便1グラムあたりに1000万~1億個。それに対してビフィズス菌は、便1グラムあたりに100億~1000億個もいることが明らかになっています。
ビフィズス菌には、腸内の糖質や食物繊維を代謝して酢酸や乳酸などの代謝物質をつくる働きがあります。したがって、ビフィズス菌や乳酸菌が腸内で活躍できる状態にしておくことで、このようなよい物質をたくさん作ってくれることでしょう。



ビフィズス菌は腸内の糖質や食物繊維などを代謝し、酢酸や乳酸をつくる働きがあるのに対し、乳酸菌は主に乳酸を産生するなど、異なる特徴を持っています。

メタジェンと森下仁丹の取り組み森下仁丹は、福田真嗣先生が代表取締役を務める「腸内環境をデザインする」をコンセプトにした株式会社メタジェンの最先端技術「メタボロゲノミクス®」を用いて、生きたまま腸に届いたビフィズス菌が、ヒトの腸内環境に与える影響について、その詳細を明らかにする初の共同研究をスタートしました。
将来的には、個人それぞれの腸内フローラに合わせて最適とされるビフィズス菌や乳酸菌、あるいは腸内フローラを改善する有用素材(プレバイオティクスなど)を組み合わせ配合した「オーダーメイドプロバイオティクス」の提供を目指します。